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AMD Opteronを発表

  AMDは、初のx86互換64-bitプロセッサとなるOpteronプロセッサを投入すると発表した。2-wayサーバー向けのOpteron Model 240、242、244の出荷が開始され、8-way対応のModel 800シリーズはQ2中に、単一プロセッササーバー向けのModel 100シリーズはQ3に出荷される。1,000個ロット時の価格は、Opteron Model 240が$283、Model 242が$690、Model 244が$794となっている。

  サーバー及びワークステーション向けとなるOpteronプロセッサは、x86命令セットアーキテクチャ(ISA)を64-bit向けに初めて拡張した、AMD64アーキテクチャに基づく最初の製品とされる。AMD64はx86 ISAの直系の発展系であるとされ、ユーザーの持つ既存の32-bitアプリケーションやOSで最高のパフォーマンスを発揮するとともに、64-bitへの移行に向けた環境を提供するという。Opteronでは、32-bit/64-bit両方のアプリケーションとOSを、性能を犠牲にすることなく実行可能とされている。

  Opteronプロセッサでは、DDRメモリコントローラを統合してメモリへのアクセスレイテンシを削減するほか、HyperTransportにより効率の高いマルチプロセッサ環境が構築できる。Opteronのメモリコントローラは128-bitインターフェースを備え、DDR333によりプロセッサ当たり5.3GB/secのメモリ帯域幅となる。また、プロセッサの数に応じてメモリ帯域幅も拡大するというスケールメリットもある。HyperTransportは、リンクあたり6.4GB/secの帯域幅で、Opteronでは3ポートが利用できる。

  このほか、Opteronでは一般的なIA-32の4GByteという実アドレス空間を越え、40-bit/1TByteの物理アドレス空間、48-bit/256TByteの仮想アドレス空間が扱えるようになった。K7に対しては、パイプラインに新たに2ステージ追加することで性能の向上と、動作クロックの向上が見込めること、SSE2への対応による性能向上、SSE/SSE2用レジスタと汎用レジスタを2倍の16本に増加、大容量TLB、分岐予測アルゴリズムの強化といった特徴を持つ。キャッシュはL1命令とL1データがそれぞれ64KBに、1MBのL2キャッシュを実装、1億590万トランジスタで構成されダイサイズは193sqmm、チップは0.13μ SOIプロセス技術により製造される。

  Opteronを搭載するサーバー製品は、IBMやNewisysをはじめ、Einux、RackSaver、Polywellなどから投入される見込み。また、IBMのほかにMicrosoftやOracle、Fujitsu Siemens、LucasFilm's JAK Filmsが発表イベントでOpteronをサポートすると発表しているほか、SuSE、Red Hat、United LinuxやBSD系のOSもOpteronをサポートする。

  tecChannelの実施したベンチマークによれば、32-bit転送時のOpteron 244のキャッシュ性能は、ストアが最大6,744MB/secと、ピーク性能はPentium 4 3GHzの約半分であったようだ。一方、メモリ性能では、Athlon XP 2500+/Dual DDR333 CL2.5環境に対してロード時で291MB/sec上回り、1,227MB/secであるという。また、メモリアクセスレイテンシは、Athlon XP 2500+が204クロック、Athlon MP 2600+/Dual DDR266 CL2が408クロック、またXeon 3.06GHz/Dual DDR266 CL2が313クロックであるのに対し、Opteron 244は166クロックサイクル程度であったとされ、メモリコントローラの統合による大幅なメモリパフォーマンスの向上を達成している。なお、キャッシュへのアクセスレイテンシはL1がXeonよりも遅い3クロックであるものの、L2レイテンシではXeonの29クロックに対し16クロックとなっているようだ。

  SYSMark 2002では、Office ProductivityでAthlon XP 3000+をわずかに下回るスコアとなっているが、Content CreationパフォーマンスはXP 3000+を上回る結果となっている。SSE2対応によるスコア上昇があまり見られないが、これはソフト側におけるOpteronへの対応が進めば解消されることになるだろう。一方、Cinebench 2003を用いたレンダリングテストでは、Opteron 244を1-wayから2-wayとした時の性能向上率が85%にも達しているようだ。テストはいずれもWindows 2000 Server上で実行されている。以下はスコアの一部

 Opteron 244
Dual/Quad DDR333
Xeon 3.06GHz
Dual DDR266
Athlon XP 3000+
Dual DDR333
SYSMark 2002
Office productivety
199181203
SYSMark 2002
Content creation
335386330
Cinebench 2003
Daylight, 2-way, HT
475625-
Cinebench 2003
Daylight, 1-way, HT
256353-



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